劇場版 「地球へ…」感想






映画版お母様は、原作より優しく、アニメより冷たいって感じです。でも原作に近いかな。「もう男の子はこりごり…」みたいな台詞は悲しいです。こういう所の表現で、SD体制というものをよく感じ取れるんですけどね。

シロエの声は神谷さんですよ。かっこいい。だいたい原作どおりの出番でした。キースの「太陽が、眩しい」って、そういう多くを言わない表現が好きだったりするので、ここはそのままで嬉しかったんですが、やはし尺が短すぎて感情が入りにくいですね。アニメもたった三話であったわけですが、あれだけシロエ中心にやってくれれば、彼の存在は残りますよね。加えてすごく魅力的なキャラに仕上がってたし。

再びミュウサイド




「ああ…静かだ」で、ご臨終です。ジョミーは原作どおり此処からテラへ行くぞって引っ張り出します。さっきまでやだって言ってたのにね(笑)原作でも思ったんですが、ものすごく突然のカリスマ力発揮です。
ここで主題歌挿入。
ジョミーのステーション交信まで一気に飛びます。サムのエピソードは、少ない時間ながらしっかりやってくれました。「俺がミュウと知り合いな訳ないだろ?」ってあっさりなサムに、キースと共に苦い思いがしますね。
しかしこの後の交信で、生徒が苦しむ様が異様に怖いです。完全にホラーですよ!全体的にミュウのサイオンの表現は微妙に怖いですこの映画。

シロエのエピソードはほぼ原作どおりです。でもシロエのテレパシーはなぜかフィシスが受取ってました。「捕まえようとしたら消えてしまった…」の台詞そのままに。ジョミーは何をしてたかと言いますと
↓オーバーオールですっごく楽しそうに農作業中☆


この後異様に長い収穫祭が始まります。だいたい尺が足りないはずなのに、この映画、なんか不思議なとこに時間を割いている気がします。まぁ…後の悲劇を考えると、こういう光景は必要だと思いますが。その効果なのかな。

サムがナスカに来ちゃうエピもしっかり入ります。不思議に長いシーンパート2がここのサイオンドリームです、原作のような、妖精の女王様みたいな方がハープかなんかを奏でてる感じなんですが…。しばらく流されるので、正直バグかと思いました。でも髪がなびいてるし音してるしな…と、見続けてると終わりましたが。一緒に洗脳されそうになります。

トォトォニィがキースを襲撃しちゃうとこ…ジョミー「キース…!!」って言っちゃってますが、もうどんだけ心配してんだ。
さすがにカリナの死は原作より思い入れあるようでしたが…。夫婦でもなかったアニメの方がよっぽど重かったで…。まぁ尺が足りないので仕方ないのですが。衝撃なのはこの後ですよ!

ナスカ崩壊…なんとジョミー、まさかの現地体験でした。目の前でまさに地獄絵図。惑星崩壊場所にいながら生還してきました(凄すぎる)ここで五感が失われるのは原作どおりでしたが、精神的にというよりも現地からの脱出がこたえたって感じになっちゃってたかなぁっと。原作ジョミはもーなんか…すべてを受けとめるって人で、ナスカで眠っちゃうとこもそうだし。崩壊時も、立場上現地にはいけない(ハーレイ説得により)ながら、自らすべてを見続けるとか…しかもその断末魔受け入れちゃうんだよ。そういう所が私のジョミ好きの原点なので、いつか原作に忠実なものも見てみたいなぁ…。
この後なんと引き篭もっちゃうジョミー。ジョミー・マーキス・シンは一度は必ず引き篭もらなければならないようです(笑)
この先はトォニィが引っ張って皆をテラへ連れて行きますよ。すでにナスカ攻撃時に指示だしてたの彼だしね。リーダー気質すごすぎですよ。はっきり言ってジョミ何もしてない(笑)トォニィは優秀でかっこいいです。


トォニィがナスチル率いて戦闘して、テラへ進攻するわけですが、まあ、アニメと一緒でハーレイにたしなめられたり↑します。「僕の意志はジョミーの意志だ」って言い返してますけど。こいう所はアニメと一緒ですね。
んで、ここで戦闘しまくって双方いろいろ犠牲とかでたわけですが。フィシスがジョミーを説得して、ジョミー出てきます。この辺、ナスカのイメージだったのかなぁなんて思いますが。どうやらジョミー、『慈しむ事こそが人間』みたいな事(曖昧な記憶ですんません)をいつもフィシスに言ってたらしいですよ。ちょっ…その辺の話よく聞かせてくれませんかね…。どうにもジョミの人間像がわかりにくいんだよ…!この辺の話とか、後の行動や言動みると、信念は【人間とは優しく、愛あるものだ】みたいな人に感じるんだけど…。その辺もっと中心にかいてくれると感情移入しやすいんだけどなぁ…とかね。実際どうだかはわかんないんですが、どうにも主人公であるジョミーが一番膜がはった感じで捕らえにくい…。
この感じじゃトォニィが可哀相かな〜。ちょっとジョミー卑怯っぽい感じが。アニメではジョミーが表に立ってくれてましたし…それが正しいよね。それでいて信念は【前記】だったりしたらいいなと思うわけです。一時は心を鬼にしてね。
ジョミに変わり、基地やステーションは無抵抗に降伏を選んでいくようになります。『別にミュウが自分達に危害をくわえたりしなけりゃ、別にいいよ』みたいなノリの一般人(軍人さん?)が妙にリアルだなぁとか思いました。特にマザーに固執したりしてるわけでもない。マザーがなぜ生まれたのか、とか、そういうことはもう、世代交代するうちにわからなくなってきてるんだろうと思います。授業でなんとな習った…みたいなね。

↓さて、地球へ


地割れみたいのが起きて二人ともおっこっちゃうんですが、ここは原作どおり。
コンピュータ・テラの登場ですね。ミュウ因子はやっぱわざと残された因子で、どちらが人類の道となるのか、試してましたってなかんじだったみたいです。ここでテラコンピュータが<どちらが勝った?>って聞くんですが、キースは答えない。その沈黙に対してテラコンピュータは<まぁ、私には関係ない>ってあっさり引き下がっちゃうんですが…え?ちょっと、それ聞くためにお前いるんじゃないのか?とか…。どう受け止めていいのかわかりません。結局なんだったんだあれ。


二人の最期。キースの満足そうな表情が印象的です。

マザー・コンピュータ崩壊。テラコンピュータってこれのために居たのか?ホントよくわかりません。
しかし、ここの惨状もリアルで怖い。そんな極限状態なので、自然と人類とミュウは協力します。この流れは自然なんじゃないかなって思いました。今はミュウも人間もないって、お互い手を差し伸べあって崩壊から逃れます。



トォニィはやはり必死にジョミーを探してたんですが(切ない)ここでは辿り着けず。
最期はナスチル(総勢25人)を引き連れて地球を離れます↑このモノローグはいいですよね。じんときました。
ジョミーは、人類とミュウの間にはいって、道を開いた人(キースと一緒に)って感じで。
本当にミュウの指導者だったのはトォニィだったと思います。
ここの判断も寂しいかな、英断ですよね。恐ろしく優秀な指導者だと。

地球に朝日が昇るとこでエンディングです。長い夜だったね。

 

 

 

 

 

 

最初見た時はやはり絵とかなんとか、いろんな衝撃にがっつんがっつんされてしまったために、まともに見れてなかったのですが、感想を書くためにもう一度見返したら、落ち着きました(笑)
これ、個人的には脚本すごくいいと思います。ただやはし尺が短いためのかきこみの少なさ(エピソード不足・あ、ジョミとキースについては完璧かと・笑)と演出…(汗)まぁ、演出は仕方ないかなぁ…何年前の作品だ!って話ですし。
えっらそーなコメントで申し訳ないのですが、でもホント、前述したように映画版もとても良いと思いましたよ。
原作、アニメ、映画、それぞれみんな好きです。少しずつ話が違うのもまた魅力的ですね。途中でぽろっと言っちゃってますが、これからまた何年後か経って、もう一度リメイクされたりしたら、今度はどんな『地球へ…』が生まれるんだろうかと考えられずにいられません!

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